SH-Mobile Consortium


RENESAS SITE

EnglishJapanese
SH-Mobile LABホーム
SH-Mobile LABについて
活動内容
メンバー紹介
アイデアコンペティション
過去の活動
アイデアコンペティション
SH-Mobile ラボ2006 アイデアコンペティション一次審査
 
   

審査風景2006年9月下旬、SH-Mobileラボメンバーと、ルネサステクノロジ・システムソリューション統括本部 川崎郁也により一次審査会が行われた。

一次審査会に先立って、SH-Mobile ラボメンバー5名とルネサステクノロジより2 名の識者が参加し、オンライン審査が行われた。このオンライン審査では、6つの評価軸(新規性、社会性、論理的整合性、面白さ、使ってみたい度、ユニバーサル度)をもとに11段階(-5〜 5) にて採点を行い、それぞれの評価軸の平均点を求め、その合計点をもとにオンライン審査結果としてまとめた。

 
全体の講評

一次審査会は、オンライン審査の結果をふまえてコンペ全体の講評から議論が始まった。
中島先生■中島先生 評価の仕方について、基本的には0点以上になるように、それぞれの評価軸の選択肢について解釈を行いました。ただ、応募作品の中にはモバイルにとどまらない作品もあったため、「モバイル度」のような評価軸があってもよかったかもしれなかったですね。
渡辺氏■渡辺氏 2029年の設定について、もう少しこちら側で誘導した方がよかったかもしれないと感じました。もちろん、そこまで規定してしまうことには疑問もありますが、応募作品の中には「個人的な問題の解決」のみに終始したものもあり、応募要項を作成したときのこちらの意図がうまく伝わっていない可能性があったかな、と。
高橋氏■高橋氏 全体的に、ロジックがねられていない、「技のかけ逃げ」のような作品が多かったように思います。採点については厳しい評価を行ったのですが、それぞれのテーマの自由度がありすぎたのかもしれないですね。評価は、新規性と面白さを中心に行ってみました。また、文章のみの作品が多く、せめてポンチ絵のようなものでもあればもう少し印象が違ったかも・・・と、もったいなくも感じました。
田中氏■田中氏 基本的に、学会や企業ビジョンなどでどこかで見たことのあるものに関しては、低い評価にしました。
前田氏■前田氏 今とあまり変わっていない世界観の作品、つまり2029年の定義があまりない作品が多かったように思います。世界観がはっきりしないため、その結果、新規性が低くなっているように感じました。また、作品内でモバイルが活躍する目的として、社会貢献という意識が低かったように感じました。
川崎氏■川崎 作品の大半が、今困っている問題の解決にとどまっていた点が残念でした。このため、アイデアが小さくまとまってしまっている印象をうけました。
 
審査過程での議論

各参加者による全体の講評のあと、さらに応募されたアイデアへの印象や、二次制作、そして次回企画への意見等について、議論が行われた。

■高橋氏 企業での商品開発は、

  1. 何かの途中でよいものができた
  2. ゴールに向かって何かを作る
  3. いまあるものを組み合わせて何かを作る

というアプローチに大別できると思います。今回のアイデアも含めて、IT 業界では3のアプローチをとることが多いように感じるのですが、そのアプローチがもっている限界もあるのではないか・・・と思っています。

例えば、ケータイにカメラがついたことで、事故現場でケータイを向ける人々が多くなりました。しかし、これがケータイについたカメラではなく、単なる小さなカメラをもっていた時にも、そこにレンズを向けていただろうか・・・と思うのです。2つのものを1つに、3つのものを1つに、というような組み合わせのアプローチでは、便利さにはつながっていくことはあると思いますが、もともとのモノがもっていた本質が抜けているように感じるのです。

■田中氏 でも、作品のアプローチ以前の問題として、学生のレポートレベルのアイデアもあり、少々、物足りなさも感じました。
■高橋氏 アイデアの出発点が稚拙であっても、世界観があれば高い評価につながっていくと思いますが、確かにそのレベルに達しないものもありましたね。そのような不満に感じた点が、先ほど「技のかけ逃げ」と表現したような印象になったんです。
■渡辺氏 では、ちょっと視点を変えて、今回はもちろんコンペなんですが、「芽のあるものを育てていこう」という視点から審査を進めてみるとどうなるでしょう。
■前田氏 例えば、よさそうなアイデアに再提出をさせてみる・・・ということも考えられますね。
■高橋氏 再提出と行っても、例えばお化粧の仕方を教えるのはよいかもしれませんが、こちらで整形までしてしまうのは問題かもしれませんね。そこのバランスが難しいとか思います。また、アイデアコンペという形式を追求するなら、「もっと勉強しなさい」という形でもいいのではとも思いますよ。
■田中氏 再提出の際の課題として、2029年の人に対してプレゼンしてもらう、という考え方もあるのかな、と思います。そのために、どのようにアイデアを肉付けしていくのか、考えてもらうというような。
■渡辺氏 その考え方は、昨年度までのSH-Mobile ラボでつかっていた「バックキャスティング」の手法に似ていますね。メンバーでもう少しアイデアにコミットして、ゲスト審査員が審査の主体になっていくのであれば、それぞれのアイデアのお化粧を手伝うのもよいかもしれないですね。
■高橋氏 ベースのアイデアに手を加えるのではなく、「この前提条件はないよね」というような部分をサポートしていく形ですね。
■川崎 そうなると、3点を選んで最終審査を行うというのではなく、5 点くらいのアイデアを選んで二次制作に進んでもらうことはできないでしょうか。
■高橋氏 そうですね、私たちと一緒にブレストやワークショップを行ってみることをとおして、コンペにかぎらずアイデアを考える際に重要なポイント等に気づいていってほしいですね。
 
審査を終えて

2時間以上の議論を終えて、SH-Mobile ラボメンバーは、5作品を選出した。現在、この5作品を応募した学生それぞれとどのように2 次制作をすすめていくかを調整している。
次回からのワークセッションでは、実際に学生たちと議論をすすめ、二次制作をサポートしていく予定である。

(C) 2003-2007 Renesas Technology Corp. All rights reserved.