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太田氏アイデアプレゼンテーション
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太田氏からは新たなコミュニケーション・ツールとしてテーブルトップ「ubiquitable」(ユビキテーブル)の提案があった。テーブルという複数の人間が利用するツールを情報装置とするアイデアである。
2. ubiquitable─新たなコミュニケーションのためのテーブルトップ
■ 太田
都市という文脈からユビキタスを考えてみる。
僕は、2年ほど前にイギリスで都市再生の事例を見に行こうとして、レンタカーで2週間ほどイギリスを回ったことがありました。
視察は、全部自分で手配をしました。レンタカーを借り、インターネットで地図を出力したりホテルを予約したりした。そして、全部クレジットカードで決済した。あまりにもスムーズに視察が進んだことに「なんとシームレスな世界になったんだろう」と感動したものです。
そこで面白い話がありまして、マンチェスターで路上駐車で違反切符を切られました。「マンチェスターで駐車違反したって日本に帰ってくれば怒られないだろう」と思ったのですが、日本に帰ってきて1ヵ月ぐらいたったある日、マンチェスターの警察からなんと督促状が届いた。「そんなこといわれたってどうやって払えばいいんだ」と思ったら、ちゃんと督促状に「VISAカードでも払えます」と書いてあった(笑)
罰金までシームレスかと、ある意味感動しましたよ。僕のレンタカーを借りたときの記録を見て、日本の住所を突き止めたんですね。
これは、すごい大事な話だと思うんです。
ケータイでもコンピュータでもそうですけど、パーソナルな力が拡大していくにつれ、ケータイを一人が1台、あるいはそれ以上持つようになる。そのトレードオフとして、自分のことが相手にもよくわかるようになる。
コミュニケーションにもいろいろな種類があると思いますが、こういう「マンチェスターポリスからの督促状」とか「バイアグラ売ってます」のスパムメールとか猥雑な雑音のようなもの。これら猥雑な都市空間の外部性とどうやって付き合っていくかが第一の課題だと思います。
僕のワークショップのゲストメンバーは神奈川大学の山家先生です。
コミュナルな空間に漂う雑音のようなコミュニケーション、予定調和のないスパムのようなものも織り込んだコミュニケーションを取り交わせないか。
そこで考えたのが「ubiquitable」です。
カフェテーブルの真ん中にタッチスクリーンがあって、そこに流れている情報を自分でブックマークしたり、シェアしたりするものです。
お手元の報告書をご覧ください。たくさんの人が集まれる大きいテーブルと、2人ぐらいが座る小テーブルの2つをつくっています。それはなぜかというと、会議で使うシーンと、もっと親密なコミュナルなシーンがあると思ったので、それを明快にするために2つに分けています。
ケータイをテーブルの上に置くと、そのケータイの持っている情報がしみ出すように出てくる。例えば自分が撮影した写真とか、スケジュールがテーブルの上に出てきて、その領域を「プライベート・ドメイン」と呼んでいて、プライベートなゾーンという意味です。例えば、八谷さんのケータイをテーブルに置くと、プライベート・ドメインに伝わって、スケジュールをお互いに寄せて見ることができる。それを「シェア・ドメイン」と呼んでいます。
その一方で、データフローという流れる情報がある。それは完全に外部の情報です。その情報をつかまえて引っ張ると、プライベート・ドメインにつながる。切りたいときはしばらく離すと切れる。自分の情報と他者の情報、それからパブリックな情報を視覚化します。
「テーブルを囲む」という行動に伴う状況、例えば誰かと食事をする、打ち合わせをするといったことをケータイと連動させていけないかと考えています。
そして、「ubiquitable」がどこに置かれるか。
例えば、スターバックスコーヒー。カフェのような公共空間がもっと日本でも整理されるだろうと思います。
日本は、公共空間が少ないですが、例えば駅でも実験的にコンピュータを使用できる空間が整備されはじめている。あんなとこでコンピュータをいじるのは僕は恥ずかしいですが。都市再生においては公共空間は鍵となる存在です。公共空間でおこなわれるコミュナルな行為にモバイルを重ね合わせない手はない。公共空間でいかにモバイルにアクセスするか。「ubiquitable」に座って買い物がえりの親子が今日の買い物に関連する情報を確認したり、スターバックスでビジネスマンが「ubiquitable」に座って打ち合わせをしたり。
こうした空間を実現するアイデアを今年度で詰めていけたらと思っています。
■スライドPDF
ubiquitable
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